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アフリカ・ルワンダ オフショア開発 / 進出支援コンサルティング
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ケニア:障害のある人のデータ収集の取り組み【Pick-Up! アフリカ Vol. 203:2021年8月6日配信】

ケニアの障害者による、障害者のためのより良いデータ収集に向けて

No More Pushing Us Back! Towards Better Data By and For People with Disabilities in Kenya

記事リンク:http://sdg.iisd.org/commentary/guest-articles/no-more-pushing-us-back-towards-better-data-by-and-for-people-with-disabilities-in-kenya/

内容と背景:

本日はケニアから障害のある人々に対する公共サービス支援に関して、それらが妨げられる原因となっている事柄にフォーカスした記事をピックアップしました。

この記事ではまず、ケニアでは障害などによって支援を必要とする人に対する保障が、適切に行き渡っていないということが述べられていました。

例えば、障害のある孤児が区役所の担当官から食糧と現金の援助を受け取るはずである場合、区役所の担当官はその食糧や現金を得た時点で、それを自身の知人や親戚に横流しするという行動が日常的に多く行われているということです。このようにケニアでは汚職が多く、最も脆弱な人々に手を差し伸べることを目的とした社会保護支援が機能しないことが多くあります。さらに新型コロナウイルスのパンデミックによって、このような状況が悪化しているということです。

そこでこの記事では、このような問題を対処するために進行しているプロジェクトを紹介しています。ケニアのLeaveNo One Behind(LNOB)連合の進行中のプロジェクトでは、障害のある人々のための公共サービスのより良いターゲティングを妨げるデータギャップを明らかにしました。

LNOB連合の報告書は、「ケニアの4つの郡(Embu, Taita Taveta, Siaya and Makueni)の障害者の疎外の推進要因とレベルを決定するための障害インクルージョン研究」と題して、不十分なターゲティングと郡レベルの政策の欠如を文書化しました。

また、この報告では障害があることによって様々な困難を抱えている人についてその現状を説明しています。

例えば、アルビノによる弱視がある女性は、視力を矯正するためのメガネを手に入れることができず学校を中退してしまったり、その他にも障害のある子どもが捨てられてしまったりという実際のケースについて示されています。しかしながら、このような現状はケニアの公式統計には反映されていません。

ケニアのLNOB連合の主催者は
「障害のある脆弱な人々を特定し、サポートするためのより良い方法が必要とされています。公式統計は実際の問題を見逃しています。市民が生成したデータ※は彼らのストーリーを伝えることができます。」
と述べ、非公式のソースからのデータは認識に値するものであり、リソースを割り当てるより良いターゲティングを可能にするということを言及しています。

Pick-Up!アフリカでは以前から、統計データをとることの重要性について書かれた様々な記事をご紹介してきました。(関連記事1〜4をご覧ください)

この記事でも、”持続可能な開発目標(SDGs)の達成において、より正確なデータは、脆弱な立場にあると見なされる人々のより意味のある識別と、不平等の構造的原因解決への鍵を握っている”ということを言及していました。

最後にこの記事では、ケニアの国家統計局の取り組みを示しています。ケニアの国家統計局(KNBS)は、持続可能な開発データのためのグローバルパートナーシップ(Global Partnership for Sustainable Development Data : GPSDD)の支援を受けて、市民生成データ(Citizen-Generated Data : CGD)の簡略化されたガイドラインを開発しました。

※(市民生成データは、非国家主体・特に個人または市民社会組織によって作成され、市民またはそのコミュニティに影響を与える問題の変更を監視・要求・または推進することを目的とされています(関連記事5)。)

合わせてケニアのLNOB連合はこの機会を利用して、脆弱な立場にいる人の貧困・不平等・疎外を終わらせるために、コミュニティ主導のデータをより強力に使用するよう働きかけ、監視し、提唱しようとしているということです。

誰一人取り残さない開発のためには、国家の統計だけでなく、一人ひとりの声をつぶさに集めた市民生成データというものが、重要な意味を持つということが理解できます。

引き続き、あらゆる立場にある人が無視されることのないような仕組みが整うことを期待しています。

関連・参考記事:

  1. コロナ死者に関するデータから見るアフリカのデータギャップ【Pick-Up!

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