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ナイジェリアに肥料工場が完成!世界の肥料価格への影響は?【Pick-Up! アフリカ Vol.21:2022年4月1日配信】

ナイジェリアに肥料工場が完成!世界の肥料価格への影響は?【Pick-Up! アフリカ Vol.21:2022年4月1日配信】

訳 : 「 人々が販売を懇願している。」アフリカ1の大富豪が食糧危機において、巨大肥料工場を開設。

英題:‘People are begging us to sell.’ Africa’s richest man opens huge fertilizer plant as food crisis looms

記事リンク:https://edition.cnn.com/2022/03/23/business/dangote-fertilizer-plant-food-crisis-lgs-intl/index.html

こんばんは!Pick-Up!アフリカです。いつも記事をご覧いただき、ありがとうございます。

過去の記事でもお伝えしたように、現在ロシア⁻ウクライナ間で起こっている紛争の影響もあり、世界規模で肥料価格の高騰が続いています。

そこで本日は、ナイジェリアに先週アフリカ最大の肥料工場が誕生したというニュースをお届けします。

多くの肥料を輸入に頼っているアフリカ大陸にとって、この大型肥料工場の誕生はなにをもたらすのでしょうか。肥料工場誕生の背景と、今後の動向をお伝えします。

ナイジェリアに巨大肥料工場が誕生

今回引用した記事によると、先週火曜日にアフリカ1の大富豪であるアリコ・ダンゴーテ氏がナイジェリアのラゴスに新たな肥料工場をオープンさせたようです。

記事によると、ナイジェリアのThe Dangote Groupにより肥料工場が開設されました。ナイジェリアの都市ラゴスの郊外に位置しており、規模は500ha、年間約300万トンの尿素を生産する能力をもつ世界で2番目に大きい規模の工場であると、記事では述べられています。

今回肥料工場を建設したThe Dangote Groupはアフリカ1の大企業の一つとして知られており、同じニュースを取り上げた別の記事によると、同グループはナイジェリア国内で政府に次ぐ2番目の雇用主となっており、アリコ・ダンゴーテ氏の純資産は世界第80位の約200億ドルにも及ぶそうです。

また引用元の記事によると、現在ナイジェリアでは石油経済への依存からの脱却が現政権によって進められており、政策の柱として肥料輸入からの脱却、自国での肥料生産が掲げられているようです。

今回の肥料工場の建設も現政権による経済の多角化政策の一貫として取り組まれており、この工場が稼働することで、輸出による収入が約年50億ドルほど得られる算段であると報じられています。

ロシア⁻ウクライナ紛争による肥料価格の高騰

今ナイジェリアに巨大な肥料工場ができることは、アフリカにとってどのような意味合いを持つのでしょうか。

以前我々の記事でも取り上げたように、現在勃発しているロシア⁻ウクライナ紛争はアフリカ諸国にも影響を及ぼしています。

こちらの記事によると、Trade Data MonitorとBloomberg’s Green Marketsの発表によりロシアの肥料輸出量は2021年の世界の輸出量の5分の1を占めていたとされており、今回の紛争に伴うロシアへの経済制裁でロシアからの肥料の輸出量が低下したことが肥料価格の高騰が引き起こされたとされています。

また引用元の記事が取り上げているWFPの情報によると、今回の紛争による肥料価格の高騰によって飢餓に瀕している人の人口が2019年の2700万人から4400万人に跳ね上がったと報告されています。

我々の記事で過去に数回取り上げているように、アフリカの農業、特に小規模農家にとって、化学肥料は彼らの農業の生産性に対して非常に重要な意味合いを持っています。

こちらの過去記事では、アフリカ農業の生産性の低さと、小規模農家への肥料の普及に関する課題について取り上げています。

記事によると、化学肥料の利用に関して世界の平均使用量が1haあたり130㎏であるのに対し、ナイジェリアでの平均使用量は13kgにしか満たないと述べられています。同記事では、ケニアのトウモロコシ農家に対して適切な施肥管理が実施されることで、数カ月以内に生産量が48%、利益を36%増やすことが可能となると記されています。

またこちらの過去記事では、新型コロナウイルスや天然ガスの価格上昇により過去最高レベルで化学肥料の価格が高騰したことによるアフリカ農業への影響をまとめています。

記事内では、肥料価格の高騰により肥料を手に入れることが困難になることは、アフリカの小規模農家にとって深刻な影響を及ぼすだろうと予想されています。

ナイジェリアの肥料生産の現状と今後

ナイジェリアにおいて、農業は主要産業の一つです。pwc社が2020年に発行したこちらのレポートによると、ナイジェリアのGDPにおいて農業は22%を占めているにもかかわらず、小麦等多くの農産物を輸入に頼っており、大幅な貿易赤字が続いています。

また同レポートによると、苗や肥料などの投入資材の供給不足が作物の収量の低下の一因となっていると記されています。

このような背景から、現在ナイジェリアでは肥料の国内生産の強化が精力的に進められているようです。

こちらの記事によると、ナイジェリアでは現在作物の収量工場を目的として、肥料品質管理法が制定されたと記されています。

記事によると、ナイジェリア政府は2023年までに肥料の完全国内生産を達成するという目標を掲げており、肥料販売の登録証明や不純物・虚偽表示への罰則を強化することで、国内での高品質な肥料生産に繋げる狙いがあると述べられています。

実際にこちらの統計データを見ると、2020年には肥料価格の高騰により輸入額が増加しているものの、全体的に見ると2013年からナイジェリアの肥料輸入額は大幅に減少しています。

こちらの記事によると、今回完成した肥料工場からすでにアメリカ、インド、ブラジル等への肥料の輸出が開始されたことも報じられています。

記事では、今回の巨大工場の開設によってナイジェリア国内の農業生産の向上のみならず、雇用の創出、肥料輸国としての外貨の獲得などにも効果が期待できると述べられており、ナイジェリアの経済成長を促進させることが期待されています。

いかがでしたでしょうか。過去何度かにわたってアフリカ農業における肥料供給の課題を取り上げて来ましたが、今回取り上げたナイジェリアの肥料工場の開設は、今後のアフリカ農業にとって大きな転換点となりそうです。

Pick-Up!アフリカでは、毎週金曜日にアフリカの農業に関するニュースをお届けしています。今後もアフリカ農業に関するニュースをいち早く取り上げていくので、これからもぜひご覧ください。

参考文献

1.The richest man in Africa just opened the continent’s biggest fertilizer plant.

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