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アフリカ・ルワンダ オフショア開発 / 進出支援コンサルティング
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みなさま、こんばんは。

いつもアフリカ・ビジネスTodayをご覧いただきありがとうございます。
本日は木曜日ということで、社会福祉やHumanitarianに関するニュースをお届けします。

このコロナ禍において、全世界の多くのセクターで雇用と就労の問題は喫緊の課題となっていると思います。そんな中、本日ご紹介する記事は、ウガンダで障害者の就労促進のために策定された法律が、ポストコロナ時代の企業にとってプラスの影響を与えるのではないかということについて言及されているものです。

興味深い視点になっていますので、ぜひ最後までご覧いただければ嬉しいです。


ウガンダ:障害者の雇用を保証する新しい法律

PWDs banking on new law to guarantee employment

記事リンク:https://www.newvision.co.ug/news/1527827/pwds-banking-law-guarantee-employment

内容と背景:

ILOの発表によると、障害のある人々は世界の人口の推定10億人、つまり15パーセントを占めていまると言います。そのうちの約80パーセントは労働年齢です。アフリカでは8000万人の障害者が生活していると言われていますが、多くの障害者にとって仕事を得ること、および就労にアクセスすることは容易ではなく、あらゆる面で課題が山積しているようです。

本日はウガンダから、障害者の就労を後押しするための後ろ盾として、去年から作られた新しい法律にフォーカスし、ポストコロナ時代の障害者雇用への期待について述べている記事をご紹介します。

この記事に示されている2019年の調査によると、ウガンダ全土で障害のある500万人(12.5%)のうち、9,122人(1.3%)だけがフォーマルセクターに雇用されているという報告があり、その雇用者の少なさが問題視されていました。そこで政府は2019年のコロナ以前に、新しい障害法(The Person with Disability Act 2019)を制定し、「障害者を雇用する雇用主は、インセンティブとして、所得税法の規定に沿って、課税対象所得の最大10%の控除を認められるべきである」と定めました。

その後、3月から世界各国でコロナウイルスが蔓延し、世界経済は前例のないほどの不景気の波が押し寄せました。経済政策研究センターの調査によると、ウガンダの企業ではコロナウイルスのパンデミックの経済的影響により、2020年5月の時点で従業員の75%が解雇されているようです。現在の状況では障害のあるなしにかかわらず、就労・雇用の面は大きな打撃を受けていると言えます。

そこで、この記事では、ポストコロナ時代の雇用について、前述した障害者法2019が障害者だけでなく、企業にとっても有利な影響を与えるのではないかという視点で書かれています。

つまり、企業の収入が課税対象になっているため、障害者を雇うことによって、その課税されるはずだった所得の10%が節約できるということになります。これは年間数10億ドル単位で大きな金額を動かす企業にとっては多くの支出を削減できるということに繋がります。

しかし、現状では財務省とウガンダ歳入局(URA)が担当する所得税法の規定に沿って実施されなければならないとしたものの、それらの省庁との連携がまだ取れていないため、施行には至っていないようです。

とは言え、この記事によると、政府は民間企業への障害者の雇用を促進するために、まずは州議会議事堂、選挙委員会などの機関から障害者の雇用を開始したと書かれているため、今後の民間部門での動きにも少なからず期待ができそうです。

各国が喫緊の課題として経済の立て直しや雇用の促進を掲げる中で、障害者の雇用問題は特に後退し、不利になってしまうのではないかと懸念をしていたのですが、ウガンダの障害当事者団体や関係者たちはこの新たな法律の施行に期待をしているようです。
まずはこの法律がうまく機能すれば、就労アクセスの部分での壁は一つ超えられることになりますが、業務における必要な合理的配慮、離職率の問題や通勤のための交通アクセシビリティなどが完全に機能するようにならないと、本当の意味での障害者の雇用促進には繋がらないのではないかと感じています。

まずは雇用の入り口という垣根が一つ減ったということで、あらゆる障害のある人々が社会に出ていくことで、その先でお互いにとって必要な配慮とは何か、それぞれの対話を通して一つ一つその次の垣根を崩していってもらうことを期待しています。

関連・参考記事:

  1. A double challenge for the disabled- Link
  2. Economic discourses of disability in Africa: An overview of lay and legislation narratives (Chapter 6) [2014] ADRY 6 – Link
  3. 南アフリカ:障害のある人だけを雇用する世界初の字幕制作会社【面白記事 Vol. 143: 2020年9月24日配信】- Link
  4. ケニアの盲目の男性、電力エンジニアとしての働き方【面白記事 Vol. 98: 2020年8月3日配信】- Link