お問い合わせ
アフリカ・ルワンダ オフショア開発 / 進出支援コンサルティング
アフリカ・ルワンダ オフショア開発 / 進出支援コンサルティング
コンゴ民主共和国が東アフリカ共同体に加入!|DRCとEAC諸国のこれからはどうなる?【Pick-Up! アフリカ Vol.26:2022年4月20日配信】

コンゴ民主共和国が東アフリカ共同体に加入!|DRCとEAC諸国のこれからはどうなる?【Pick-Up! アフリカ Vol.26:2022年4月20日配信】

訳 : コンゴ民主共和国、ケニアと投資協定を締結。

英題:DRC Strikes Investment Deals With Kenya

記事リンク:https://taarifa.rw/drc-strikes-investment-deals-with-kenya/

こんばんは!pick-up!アフリカです。いつも記事をご覧いただき、ありがとうございます。

本日お届けするニュースは、コンゴ民主共和国が東アフリカ共同体に加盟したことに関する続報です。

今回ご紹介する記事によると、先日3月29日に正式に東アフリカ共同体(EAC)への加入が決定したDRCですが、さらにケニアとの農業協力に関する二国間協定を締結したそうです。

本記事では、EACに加入したことによるDRCのこれからについて、DRCの基本的な情報、そしてケニア等のEAC諸国との関係性を交えながらご紹介します。

DRCのEACへの加入とケニアとの取り組みの狙いとは?

引用元の記事によると、コンゴ民主共和国(DRC)とケニアは4月8日、農業、漁業、畜産業に関する二国間協定を締結しました。記事によると、今回結ばれた協定は両国の農業分野の生産性の向上民間企業によるDRCへの投資の促進二国間の貿易の活発化を目的としているそうです。

この農業協力協定の締結の背景には、先月3月29日にコンゴ民主共和国が正式に東アフリカ共同体(EAC)に加入したことがあります。EACとは、東アフリカの7か国(ケニア、ルワンダ、ウガンダ、タンザニア、ブルンジ、南スーダン、DRC)からなる共同体で、タンザニアのアルーシャに本部を持ちます。こちらの記事によると、EACでは原産地がEAC加盟国である品物に関しては域内の関税を撤廃しているほか、ケニア、ウガンダ、ルワンダなど一部の国間では自由な行き来が認められています。

コンゴ民主共和国がEACに加入するまでの動きや背景、コンゴ民主共和国内の情勢については、私たちの過去の記事で詳しくご紹介しています。本記事を読む前に、こちらもぜひご覧ください。

DRCが握る、未開拓の市場へのカギ

今回の農業協定の締結、ならびにDRCのEAC加入は、DRCやケニア、EAC各国にとってどのような意味を持つのでしょうか。

まず初めに、コンゴ民主共和国(DRC)についてご説明します。外務省が発表しているデータによると、コンゴ民主共和国は中央アフリカに位置する人口約9000万人、面積約234万㎢の国でその広大な面積はアルジェリアに次いでアフリカ大陸第二位の広さを誇ります。

天然資源が豊富に採掘されることで知られており、コバルト、タンタルに関しては世界第一位の生産量を誇ります。そのほかにも、銅、ダイヤモンド等を輸出しており、同国GDPの約4分の1、輸出品の約9割を石油・鉱山資源が占めているそうです。

またこちらのデータによると、DRCは世界第2位の熱帯雨林を保有しており、自然資源も豊富に有していることが特徴として挙げられます。

そんなDRCがEACに加入したことによって、東アフリカ及びアフリカ経済はどのように変化していくと見られているのでしょうか。

ケース1:巨大な交通網

引用元の記事によると、DRCは中央アフリカに位置するという地理的条件から、陸路での貿易においてカギを握っていると記されています。先ほどと同様の記事を参照すると、DRCにはケニアのモンバサ港から首都ナイロビを通り、ウガンダ、ルワンダを経由してDRCに到達する北部回廊、タンザニアのダルエスサラーム港からブルンジを経由して、ルワンダとDRCに到達する南部回廊をはじめとして、11の主要幹線道路が通っており、EAC各国としてはDRC国内の自由貿易化が進むことで西側の市場を開拓する狙いがあるとみられています。

(WFPGeoNodeより:HP)

DRC国内にも潜在的な市場が多く存在していると見られています。引用元記事によると、2018年のDRCの輸入総額約74億ドルのうち、EACからDRCへの輸出額は8億5440万ドルにとどまっており、この額はDRCの総輸入額のわずか11.5%にしか及びません。この値からも、EAC各国にとってDRCはまだまだ未開拓の市場が多く残っていると言えます。

ケース2:農業分野での可能性

次に本記事のメインテーマでもある、農業分野についてお伝えします。

DRCにとって、農業は主要産業として重要な役割を担っています。こちらのデータによると、DRCは広大な耕作可能地を有している他、就業人口の60%が農業セクターで働いており、GDPの19.7%を占めるなど、DRC経済の基盤となる産業です。

しかしその一方で、こちらの記事によると、DRCのほとんどの農家が天水に依存した自給的な農業を行っていることから、気候変動による降水量の低下や新しい害虫の発生の影響を受けやすく、こちらの記事によると全人口の9000万人のうち、約2200万人が深刻な食糧不足に陥っているそうです。特に焼き畑農業による森林面積の減少が激しく、先ほどのデータによると2020年には131万haの自然林が失われており、気候変動との悪循環に陥ってしまう可能性が考えられています。

そのため、DRCとしては農業セクターでの協力関係を強めることで、農業の持続性を高め、同国の食糧安全保障及び経済力の強化に繋げる目的があると見られます。

一方のケニアとしては、どのような狙いがあるのでしょうか。
こちらの統計データによると、同国は2015年から2020年まで減少していたDRCへの輸出額を、農産物・農業加工品を中心に大きく増加させました。内訳を確認すると、茶葉、コーヒー、タバコ、切り花などが大きく輸出を伸ばしています。別の記事によると、ケニアの農業部門は同国GDPの約33%を占める主要産業であり、その中でも主産業である茶葉や切り花を中心に、市場を拡大させたいという狙いがあるようです。

加えてこちらの記事によると、DRCには約8000万haの広大な耕作可能地が存在しているのにも関わらず、これらの土地のうち実際に耕作されているものは約1000万haにしか満たないと記されており、多くのアグリビジネス企業を持つケニアとしては、このようなDRCの耕作可能地にもビジネスチャンスを見出していると思われます。

ケース3:銀行業の開拓

次にDRCで大きな市場となりうるのが、銀行業です。引用元の記事によると、DRC国内には19の認可銀行が存在しており、そのうち5つが国内の銀行、4つがアフリカ中央銀行、9つが外資系銀行となっています。

DRCでは人口の65%が貯金をしていると言われている一方で、そのうち銀行を通して貯金を行っているのはわずか4.7%にしか至らず、この銀行の利用率の低さにも大きなビジネスチャンスがあると見られています。こちらの記事によると、アフリカ全土で約20%の家庭が銀行口座を保有しており、それよりもはるかに低い数値であることがわかります。

ケース4:DRCが持つ豊富な天然資源

最後に、先ほどもお伝えしたようにすでにDRCで重要な輸出産品となっている鉱山資源についてご説明します。

こちらの記事によると、2019年のDRCのコバルトの生産量は10万トンで世界の生産量の70%を占めています。また工業用ダイヤモンドでは世界第3位の生産量で世界の生産量の約21%を占め、銅に関しては生産量のみならず、品質の高さにおいて世界最高レベルであると記されています。

また先ほどもお伝えしたように、DRCには豊富な森林資源があり、水資源も多く抱えています。こちらの記事によると、DRCの水力発電は世界の発電量のおよそ8分の1、アフリカの半分以上を占めていることから、電力供給においても高いポテンシャルを秘めています。
豊富な森林資源と鉱山資源の生産量から、2021年にはアフリカ中央銀行やDRC政府が主導となって、グリーンエネルギーや電気自動車事業の市場拡大を目的としたビジネスフォーラムが開催されました。(参考記事)

一方で課題として挙げられているのが、政治的腐敗やインフラの未整備です。こちらの記事によると、これだけの豊富な天然資源があるのにも関わらず、DRCが未だに世界最貧国の一つである理由として、汚職や不透明な金銭の受け渡し、武装勢力の関与が挙げられています。
発電に関しても、先ほどの記事で、発電のポテンシャルに対して電力の供給インフラが整備されておらず、国民の多くが電力を得られていないことが指摘されています。

いかがでしたでしょうか?日本ではあまりなじみのないコンゴ民主共和国ですが、実は高いポテンシャルを有した国であり、私たちが使っている機器などにもDRCの鉱山資源が使われているかも知れません。

EACに加入したことで、現在の課題となっている部分を克服し、大きな経済成長を遂げる1年になることが期待されます。
これからもPick-Up!アフリカでは、DRCやEACの新たな動向、ビジネスの話題を見つけ次第お伝えしていきますので、お楽しみに!

また私たちの過去記事では、ケニアの切り花産業に関する話題や、アフリカ各国のアグリテック産業について特集しています。下の関連記事欄も、ぜひご参照ください。

アフリカ進出に関するご相談についても、その下のリンクからお気軽にお問い合わせください。

参考文献:

1.コンゴ民主共和国、東アフリカ共同体に加盟 – Link

2.コンゴ民主共和国基礎データ|外務省 – Link

3.Democratic Republic of Congo Overview: Development news, research, data | World Bank – Link

4.Democratic Republic of the Congo – Agriculture – Link

5.Study pushes for climate smart agriculture to curb deforestation in DRC | Forests news – Link

6.Agricultural Sustainability in the DRC – The Borgen Project – Link

7.Kenya Exports to Congo – 2022 Data 2023 Forecast 2010-2021 Historical – Link

8.AGRICULTURE AND FOOD SECURITY | USAID.

Continue reading コンゴ民主共和国が東アフリカ共同体に加入!|DRCとEAC諸国のこれからはどうなる?【Pick-Up! アフリカ Vol.26:2022年4月20日配信】 at Pick-Up! アフリカ.