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アフリカ・ルワンダ オフショア開発 / アフリカ進出支援コンサルティング
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カメルーンで沸騰する世界最高齢の大統領への反発

世界最高齢の大統領の再選が世界中で話題になっています。

2025年12月現在、92歳のポール・ビヤ大統領がカメルーンで7度目の再選を果たし、その任期を彼が99歳になる2032年まで伸ばしました。

今回はこの結果に対するカメルーン国内の反発を紹介します。

カメルーン共和国の概要と政治的・経済的背景

【政治的背景】
西アフリカに位置するカメルーンは、フランス語のイメージが強い国ですが、かつて英仏の分割統治下に置かれていた歴史から、西部には英語圏が存在しています。この英語圏では、歴史的に自治権が制限されてきたため、「アングロフォン危機」と呼ばれる、英語圏の分離独立運動が長年続いています。

また、北部にはイスラム過激派組織のボコ・ハラムの脅威もあり、これらの構造的不安を理由に中央政府である「カメルーン人民民主連合(RDPC)」は長年一党独裁のトップダウン的な統治を行ってきました(現在は建前上複数政党制)。

この政党を40年以上も率いているのがポール・ビヤ大統領です。

【経済的背景】
カメルーンの経済は、豊富な鉱物・森林・農業資源を国家収入の柱に、中部アフリカ経済通貨共同体(CEMAC)の中で最大の経済規模(GDPの約40%)を誇ります。

経済成長率も近年3〜4%を推移しており、人口増加も相まって世界中から成長市場として注目が集まっています。

その中で、政治的腐敗が経済成長の足枷になっていると言えます。トランスペアレンシー・インターナショナルが2025年に発表した最新の「腐敗認識指数(CPI)2024」において、カメルーンの順位は180カ国中140位。「非常に腐敗している」と位置付けられています。(参考)

ビヤ大統領が推し進めてきた中央集権化により、地方自治体の予算権限が限られているという構造問題が指摘されています。(参考)

2022年にはスイスの商品取引大手グレンコア社が、カメルーン国営石油公社(SNH)や国営製油会社(SONARA)の職員に対し、有利な条件で原油を購入するために約70億CFAフラン(約1100万ドル)以上の賄賂を渡していた事実を認めるという事例がありました。(参考)

富の再分配、産業育成が人口急増に間に合っておらず、国民の経済的不満も高まっていると言えます。失業・物価高・インフラ老朽化など、問題が山積みです。

2025大統領選後のデモの概要と特徴

<デモの時期>
2025年10月〜11月

<デモの主体>
従来の野党支持者に加え、今回は「変化」を求める多くの若者が街頭に出たようです。対立候補であったイッサ・チロマ・バカリ氏(元閣僚で野党に転身)が「不正選挙」を訴えたことに呼応し、数千人規模のデモが各地で発生しました。(参考)

 <デモのきっかけと要求内容>
直接のきっかけは、野党側が独自集計に基づいて「野党候補の勝利」を主張したことに対し、政府発表がそれを認めなかったことへの反発です。「公正な開票結果の尊重」「ビヤ大統領の退陣」が要求されていました。(参考)

<デモの拡大メカニズム>
SNS(WhatsAppやFacebook)が大きな役割を果たしました。野党側は投票所の開票結果(集計シート)を写真に撮り、SNSで拡散。これにより、政府発表への不信感が瞬く間に共有され、デモの呼びかけが広がりました。(参考)

<デモに対する政府の対応> 
政府は治安部隊を動員し、催涙ガスや実弾を用いてデモを鎮圧。死者数について、カメルーン政府は16名と発表していますが、国連関係者は48名、野党側は55名以上が死亡したと主張しており、情報が錯綜しています。また、デモ拡大を防ぐために特定地域でのインターネット遮断も行われました。

<デモの成果>
結果としてデモの要求は無視され、ビヤ大統領は11月6日に8期目の就任宣誓を行いました。デモ自体は力で封じ込められ、直接的な要求(政権交代)は達成されませんでしたが、政権の正統性に対する疑義は国内外に強く印象付けられることとなりました。

終わりに

いかがでしたでしょうか。Pick-Up!アフリカでは、他の国で最近起こったデモについても発信しています!ぜひチェックしてください!

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